2015/07/31
囲碁, 長谷俊インストラクター
~前回までのあらすじ~
グーグルアース発言が発端となり、台湾囲碁取材を敢行した長谷イン。
無気力、無計画、無駄に弱気なことが災いして一日目から海外の洗礼を浴びてしまうことに。
果たして現代っ子の長谷インは今後どのように難局を切り抜けて行くのだろうか。
皆さんこんにちは。
全碁協ランキング大会「準優勝」、台湾囲碁取材「努力賞」の長谷インです。
思い出は胸に秘めているうちが花だと思いますが、甘酸っぱい蜜を吐き出しながら
書いていきたいと思います。
「二日目前半戦、ビーフorチキンor・・・?」
さて、やっと二日目ここからが本番です。
一日目をウナギの寝床のような宿で過ごした後、朝から行動を開始します。
寝起きは朝日の差さないカーテン部屋ですっきりせず、朝風呂では虫を警戒しつつ
シャワーを浴びて汗を流します。しかしこれしきのことはまったく意に介していません。
こっからはもう自分の領分である囲碁の取材です。
昨日までのようにウダウダ、グズグズしてしまうと思ったら大間違いです。
さてさて、台北市内を移動するためには電車かバスを利用しなくてはいけません。
バスには全車両に番号が振られています。東京では「~駅行き」となっているバスが
どこに停車するのかを見ますが、台湾では「〇〇(番号)」となっているバスの行先を
見るわけです。
台湾ではこちらが乗る意志を示さない限りバス停で停車してくれませんし、降りるときも
降車ボタンを押さないとそのまま通り過ぎてしまいます。観光地や空港行きのバスなら
分かりやすいですが、街中でバスを利用するのは慣れないと難しそうなので移動は
電車にしました。
ここで手に入れておくべきアイテムが「悠遊カード」です。
Suicaと同じで電車やバスを利用するときに使いがってが良く、
電車とバスの乗り継ぎがお得になったりMRT(地下鉄)の運賃が2割引きになります。
これは事前に調べていたので、さっそく購入するべく忠孝復興駅の券売機に向かいました。
悠遊カードの発行は調べていた通りでスムーズにできました。
次は券売機でカードのチャージに向かいます。
「・・・・・・。」
券売機が4つあって3つは人が並んでいます。
一番端の券売機はちょっと仕様が違う感じで、悠遊カードの目印がありました。
「これだと」思いさっそくチャージを試みます。繁体字で何が書かれているかイマイチ
分かりませんが、適当に金額を選んで100元札を投入。
「*******」(繁体字で何やらいろいろ書かれている模様)
どうも様子がおかしいのでチャージされたか分からずに一旦券売機から離れます。
どうしようか携帯で調べていると後からおばちゃんが来ました。
「*******」(台湾語もしくは北京語で何やら言われています)
そのおばちゃんが100元札を差し出して何か言っているようなので、察するに
「これあなたのじゃないの?画面がまだ終了してないわよ。」
的なことを言われている模様、こちらはコミュ障をフル回転させて
「あ、あう・・・あ、あ。」(※実際は声にならない音)
と身振り手振りで気にしないでください、お構いなくのポーズ。
というより違います、違います何でもありません的な感じだったでしょうか。
まあ100元はおそらくチャージされていない自分のお金だったので受け取りましたが、
あとは慌てふためいて笑って誤魔化していました。
おばちゃんも何だこの若者は?と思ったことでしょうね、自分自身なんだこいつはと
思いましたから。しかしまあ、おばちゃんのリアクションは世界共通なのでしょうか。
何を言ってるのかだいたい伝わりましたから。
(※田舎にいそうな、ちょっとあんたあんたおばちゃん。)
(誤字)昨日までのようにウダウダ、グズグズしてしまうと思ったら大間違いです。
(訂正)昨日までのようにウダウダ、グズグズしてしまうと思ったら大正解です。
ここで自分のコミュニケーション障害(shyボーイ)のひどさが
露わになってしまいました。昨日までは心の中の葛藤が9割方でほとんど自己完結
していましたが、「あ、あう・・・あ、あ。」
とかどこのカオナシ(千と千尋)だって話ですよ。
悠遊カードは隣の普通の券売機でチャージすることができました。
最初に試したやつは定期の券売機っぽかったです。(結局良く分かりませんでした。)
駅の改札を通ると「板南線」の青い標識が見えましたが、すぐには覚えられないので
「南北線」と勝手に日本の沿線に脳内変換していました。(青いし、南なので。)
ここから二度ほど乗り換えをしましたが、難なく目的の駅に着くことができました。
台北の地下鉄は東京に比べると非常に分かりやすいので、方向音痴の自分でも
ホームの路線図を見れば乗り換える駅はよく分かります。そう言いつつも反対方向に
幾度となく乗ってしまいましたが、一駅のロスで済むなら楽なものです。
「淡水信義線」は橙だから「中央線」にしようとか、スムーズに動けることで
自信を取り戻してだんだん楽観思考になっていきます。
とはいっても、ここまでSuica(悠遊カード)を購入して駅間を移動しました、
というだけなのですが。
電車に乗りながら早くも勝利を確信しています、根拠もなしに。
この楽観思考こそが長谷インの長所であり、長所でもあります。
この日の目的はまず「台湾棋院」に行くことです。
台湾棋院とは日本棋院のようにプロ組織を運営しているところです。
取材の筆頭候補で、かつ一番簡単に潜り込めるだろうと思いこんでいました。
日本棋院のような場所ならとりあえず一階には簡単に入れるだろう、と。
そもそも住所だけ調べて、あとはほぼ情報なしの状態ですからすべて想像でしかありません。
実際にどういう場所かは行ってみて確かめるしかありません、鬼が出るか蛇が出るか。
目的地の駅に着いて地上に上がったとき、ここからが本当の勝負だと感じました。
なぜなら「安心安全」の迷子機能を標準装備している長谷インが自分の足で歩いて
無事にたどり着けるのか、経験上甚だ疑問だったからです。このときの装備はノートPCに
携帯です。着替えの荷物はもちろん宿に置いてきましたが、現地でいろいろ困ることを
見越してノートPCをここまで持参してきました。このPCが軽いやつじゃなくて
家でもメインで使ってる普通に重たいやつなんですね。
さらに充電器も入れているので結構な重量になっています。
実はここまで間に、初日にリサーチしていなかった「台北フリーWiFi」の感度を
忠孝復興駅から乗り継ぎのMRT駅内でも調べていました。まあ地下鉄ではそこそこ
繋がりましたね、場所によるといった感じです。目的の街に出たとき、駅を離れると
やっぱり繋がらなくなりました。アクセスポイントが多いとはいえ、グーグルマップだけが
頼りの長谷インには少々頼りない存在です。
というか駅やコンビニ、電話ボックス、そこら辺のどこかで繋がることはつながりますが、
迷子になったここぞのときは大抵役に立ちませんでしたね。歩きながらマップを使っても
位置情報が切れしまうので、慎重に現在位置と目的地の場所を何回も確認しながら
かつネットが繋がるポイントを探しながらの歩みになります。しゃがみながら道端で
PCと睨めっこしている姿は周りからは滑稽に映りますが、そんなことを気にする余裕は
少しもありません。
なぜなら今回は最低5か所の囲碁処(いごどころ)を回る予定ですから、初っ端から
もたもたしているわけにはいかないのです。
しかし「方向音痴は検索音痴」という格言の通り、歩き回ってダメなやつは地図を見ても
大抵ダメなものです。下手に迷子にならないようにと慎重に調べれば調べるほど
時間を使ってしまい、モタモタのグダグダになってしまいました。
結局、徒歩5分のところを二時間かけてようやくたどり着くことができたわけです。
え、何をどうしたらそんなに時間が掛かるのかって?
以前、東京駅徒歩1分の八重洲の囲碁センターに行くのに一時間半彷徨ったあげく、
交番に道を聞きに行った長谷インにそんな野暮なことは聞かないでください。
これはもう(ポンコツ)仕様です。
(誤字) 「安心安全」の迷子機能を標準装備
(訂正) 不安で危険な「徘徊機能」最新モデル搭載
「方向音痴は検索音痴」 (引用元、長谷語録)
このとき時間はもうお昼時で、最近の猛暑日が続く日本に負けないくらいの暑さです。
台湾旅行は6月29日~7月3日の5日間で約1か月ほど前のことになりますが、
亜熱帯気候の向こうの暑さは1か月前倒しです。
途中コンビニに寄って飲み物を買ってイートインでゆっくり飲もうと思ったら
すでに満席でした。持っているバッグがPC用のそれなので、飲みかけのペットボトルが
はみ出て間抜けな感じになってしまいました。捨てる場所もなく、こんな状態で
訪ねに行くのもなぁと思いつつも気持ち的にはまだ余裕があります。自分の仕様では
二時間彷徨い歩くのは想定内で、むしろ早目に到着できたくらいの気持ちです。
この後は取材を敢行するだけです。
一息ついていざ、台湾棋院へ!
「・・・・・・。」
「いやいや、ここで功を焦ってはいけない。」
「ここは一つ慎重に検索してからにしよう。」
ということで、台湾棋院を目の前にしてネット検索開始。
調べて行くうちに個人ブログを見つけたので見てみると・・・
「台湾棋院にアポなしで行ったら誰も日本語しゃべれなかった。英語は通じたので
何とか見学できました。」
と書いてありました。
いや~そうかぁ日本語通じないかぁ。
いや~そうかぁ日本語通じないかぁ。
分かっていたつもりだけど、この場合どうするんでしょうね。突撃して玉砕するのは
良いとしても、相手の陣地に入って行って眼二つの生きでは辛いんじゃないかな。
囲碁取材しに行って取って喰われて死ぬなら本望だけど、何もできずただ苦しく生きる姿
しか想像できないんだけど。
今思えば、雑居ビルの入り口まで来てネット検索してしまうのはメンタル弱すぎますね。
日本で調べてくるか、もうそのまま行けよって思いますよ、ええ今なら。
というかそもそも意外だったのが、台湾棋院が雑居ビルのアパートの一室みたいな
ところにあったことです。これは後々発覚することになりますが、このときはもういろいろ
間違っていたんですね。
ただこのとき勘違いが後に自分の心を救ってくれる出会いに繋がるとは、運命とは
不思議なものです。薄々おかしいと思っていたのが、ビルの下の看板に「名人子供教室」
って書いてあったことです。このときは子供教室も一緒にやっているのかな、としか
思いませんでした。だって住所が番地までちゃんと合っていましたから。
雑居ビルの一階ではネットが繋がっていますが、中に入れば当然公衆Wi-Fiは
遮断されます。一階の外で必死に言葉の壁を超える策を練っていましたが、ここで一つの
妙案を導き出しました。
「そうだ、翻訳すればいいんだ。いや、でもこれは反則か。」
現地の目的地の真ん前まで来て翻訳しよう、そうしようってどないやねんってなわけですが、
背に腹は代えられません。
この旅行は武者修行の意味合いを兼ねているので、翻訳機とか文明の利器に頼るのは
そもそも発想になかったわけですが、こうなってしまった以上仕方ありません。
ここまで来て言葉の壁を気にして動けないくらいならやるだけやってやろうってなもんです。
このとき打開策を見つけた気になってまたもや楽観思考になっていました。
この一つでもポジティブな材料が見つかるとすぐに楽観思考になるところが、
長谷インの長所であり、やっぱり長所でもあります。
しかし翻訳に関してまったくの無知だったためにできるかどうかはまだ半信半疑でした。
こういうときはすぐにネットで他者の声を調べます。
「台湾 翻訳 オフライン」
くらいで検索して翻訳アプリがあることを確かめます。
これをダウンロードして使うことができれば鬼に金棒、猿に言葉です。
フリーWiFiが繋がるところでインストールしますが、これがめちゃくちゃ遅くて
全然進みません。そもそも台北フリーWiFiの通信速度が遅いのは、先ほど
モタモタしてしまった一因でもあります。後述しますが、宿のWi-Fiは
通信バッチリでインストールもスムーズに行うことができました。
結局ここではオフラインの翻訳アプリをあきらめるしかありませんでした。
代わりにオンラインのグーグル翻訳を試してみましたが、これは普通に使えます。
手帳に翻訳した挨拶文を書いて、いざ5階にある棋院とおぼしき場所へと足を運びました。
今までのくだりは雑居ビルの一階や近くでやっているので、人の出入りがあるたびに
オドオドしながらも、とうとうドアの前までたどり着きました。この階で合っているのは
外のポスターやなんやで間違いなさそうです。扉はマンションやアパートと同じタイプで、
閉まっていました。
このときいろいろおかしいことに気づくヒントがいっぱいあったわけですが、
そんな気持ちの余裕など少しもありません。インターホンを押すか、押さないか。
このときのプレッシャーは文章ではとても表現できません。
駅からこの場所にたどり着くまでに二時間、下でウダウダやっていた時間がおよそ三時間。
計五時間かけて今扉の前に立っているわけです、どういう状況かは察してください。
人生には進むべき時と引くべき時があります。
台湾囲碁旅行の最大の目的であるプロ組織の取材、二日目にして大きな岐路に
立たされています。この扉の先に進むべきか、それとも引き返すべきか。
ここで一つ大事な情報を付け加えておきます。
オンラインの翻訳を外で使うことができましたが、ここはもう雑居ビルの中なので
ネットは使用できません。軽い挨拶文だけしたためて、後は自分のリアクション、力量で
勝負しなくてはならないのです。
「BET or フォールド?」
ポーカー勝負なら賭けるのか、降りるのか?
「ビーフ or チキン?」
勇敢なビーフなのか、それとも臆病者のチキンなのか?
ここで長谷インの人間性、度量そのすべてが天秤にかけられます。
果たして・・・・・・。
既の所で思いとどまり、長谷インは雑居ビルを後にしました。
これは決して臆病者の決断ではありません。
このときの判断は勇気ある行為、戦略的撤退です。
なぜなら・・・・・・。
天の声 「ビーフ or チキン?」
心の声 「No. I am ブタ!」
天の声 「え、どういう意味?」
心の声 「いや、だからブタ(役なし)でした。」
結局、気づいてしまったわけです。
「勇敢か、臆病者か」 「BETするか、降りるか」
それ以前に準備が足りない、何も手がないブタだったことに。
某漫画の大好きなシーンで
「戦場で生き残るのは強者と臆病者だ。勇者は死ぬと相場は決まってる。」
と言っていたのを思い出しました。
何の策も準備もなしに何とかなるだろうで台湾まで来て、いざ現実を目の前にすると
これが答えだったわけです。
しかしこのまま引き下がるほど見下げた果てた男ではありません。
苦虫を噛み潰すような思いをしながら、明日への誓いを立てていました。
「今は引くしかない。一旦宿に戻って態勢を立て直してから
明日必ずリベンジしに戻ってくる!」
この固い決意を胸に秘めて、戦場を後にしました。
明日に希望はあるのか、それ以前に策はあるのか。
長谷インの戦いはまだまだ続きます。
"To Be Continued."
※この文章は制作に5時間を費やしています。(一部文章の消失が三回ほど起こったため)
この先の展開は気長にお待ちください。
2015/07/31
その他, 笹子理紗インストラクター
みなさん、こんにちは。
事件というお題で、全然思いつかないなと悩んでいたのですが・・・。
ちょうど数日前に、初めて家出を体験。
子どもに要らないと言われたので、じゃあバイバイと出ました。
昔は親に反抗したら、家を出ていきなさい。と言われてましたが、
今は出てかれると危ないので自分が出ていく・・・。
これも時代なのかなーと思ったり。
何にしても、少しは反省してくれればいいなと思います。
もう家出をすることがありませんように・・・。
笹子理紗
2015/07/24
囲碁, 長谷俊インストラクター
皆さんこんにちは。
日本人有段者、海外初心者の長谷インです。
前回は台湾に着くところまでの話を書かせていただきました。
この先の展開は皆さんお察しだと思いますが、想像以上に不甲斐ない展開になります。
今回は言い訳半分以上の内容でお送りしたいと思います。
「到着後〜二日目、ひとならざる者」
台湾に到着後、入国カードを記載していなかったため、若干の足止めを喰らって
しまいました。その間に日本人観光客、および帰国してきた台湾の方々との集団から
離れてしまうことになります。こうなると得意技「人の後に何となくついて行く」ことが
できなくなり、ここからは単独行動になります。
(※そもそも一人旅ですが。)
高速バスで台北市内の「忠孝復興駅」を目指すことになりますが、チケットを買うところで
危惧していた問題が発生しました。
「忠孝復興駅までのチケットをください。」
と言えないことです。
そもそも漢字が分かっても発音ができなければぐうの音も出ないわけで、台湾人の
ちょっと怖いおじさんに話しかけるのはまあハードルがあるわけですね。
隣に「台北駅(メインステーション)」行きのチケット売り場があって、
こちらは台北市内の「忠孝復興駅」行きとなっています。
ちなみに両替所ではお金を差し出せば向こうもすぐに理解してくれましたが、
チケットは三つくらい行き先があったので意思表示しないとどうすることもできません。
とりあえず台北と書いてあってので「台北(taipei)」と言うと、おじさん「隣だよ」
的なポーズ。どっちも台北と書いてあるのですが、一方は台北駅で自分が行きたいのは
台北市内の忠孝復興駅なわけです。
ここで何とかならないものかと思考を巡らせて少々グダグダ。
よくこんなところでつまずけるなと皆さんお思いでしょうが、長谷インには
「人見知り機能」が標準搭載されていることを忘れてはいけません。
囲碁の世界では「ちょっと図々しいお調子者」で通っていますが、外に出ると
コミュニケーションがまともに取れない今どき(?)の若者になってしまいます。
さて、スタート地点でつまずいてしまった長谷イン(のび太)はこのあと
どうしたのでしょうか?
①ドラえもんに助けを求める。
②道具に頼る。
③早くも野垂れ死ぬ。
だいたい海外初心者ののび太(=眼鏡)がドラえもんの助けもなく生きて行けるわけが
ありません。ここで良いことを思い出しました。最低限準備した中に宿泊先の
ゲストハウスの道順をプリントアウトしていたこと。しかも送られてきた道順のメールには
チケットの買い方も書いてありました。
「我想去忠孝復興站(巴土)」
「これだ!」とやっと打開策を見つけてテンションが上がりました。
これを見せればあとは一発ですね、ちょっと怖いおじさんは親切にも簡易ガイドに
目的地の印を付けてくれました。
とまあ、最初の一歩でこの調子ですから先が思いやられるわけです。
バス(巴土)に乗って約一時間、忠孝復興駅(站)を目指します。
ここに来て、昨日ろくに眠れなかったことと、長い移動の疲れが出てきました。
しかし電池の切れそうな携帯で時間を確認しながら、長谷インは一片の油断もしていません。
なぜなら迷子機能フル装備の自分が目的のバス停を乗り過ごしたら、戻る自信が
まったくないからです。時刻は20時半くらいだったでしょうか。(時差ちょうど一時間)
ちなみに時刻表示はすべて日本時間です、持っていた携帯がずっと日本時間の表示
だったので。駅に着くのが台湾時間で20時半くらいですから、夜迷子になると
目も当てられません。このときは旅行中で一番集中していました。
これから何度もやばい場面に遭遇しますが、このときが一番体力、知力、精神力ともに
充実していて頭が冴えていました。後に暑さにやられて、すべてのステータスが
無に帰してHP0の瀕死の状態に追い込まれます。
(※HP=ヒットポイント、HP≠ホームページ)
台湾のバスは降りる駅で降車ボタンを押さないと止まってくれないと事前に調べていたので
近づくにつれて緊張感が増して行きました。さっきおじさんが印を付けてくれたので、
方向音痴&地図音痴の自分でも何とかなりそうだなと思いつつも不安を抱かずには
いられません。結局、忠孝復興駅が思っていたよりも大きな駅だったため
無事降車することができました。
ここから宿を目指すわけですが、地図と道が分かりやすかったのでここは難なく
指定の電話ボックスまで向かえました。5元入れて電話、日本人宿なので日本人の
管理人さんが迎えに来てくれました。ここでようやく一安心です、
「セーブポイントを確保したのでここから先は楽勝だろう」
とまたも楽観主義の能天気思考になっています。
宿泊先は「台北ゲストハウス101」です。興味のある方はHPを見てみてください、
臨時ドミトリー(カーテン部屋)で一泊300元(1200円)です。
(※HP=ホームページ、HP≠体力)
自分としては宿泊中何の不満もなく、まあお値段相応の環境だったわけですが、
皆さんからしたらとても泊まれるような場所ではありません。幸運なことにカーテン部屋の
宿泊客が自分一人だけだったので、余計な気を遣わずに済みました。
ただし、カーテン部屋がさらにカーテンで仕切られていて、二段ベットの下の寝るところ
以外はまったくスペースがありません。
分かりやすく例えると潜水艦の中で寝るようなものです。(←何となく)
しかもカーテン部屋にはエアコンがないため扇風機を使うのですが、これが中、強、強
しかないため(微風なし)寝るとき結構うるさいのです。ほかの部屋の方にも迷惑かな
と思い、初日はほとんど使わずに過ごしました。
寝床は二段ベットの下段で、あとは扇風機が一台やっと置けるような通るのに
ひと苦労するスペースしかなく、さらに窓がないので朝方日光が差しません。
これは寝るところさえあれば良いという自分だからこそ余裕で泊まれるわけで、
皆さんには想像しがたい環境でしょう。もちろん風呂とトイレは共用でユニットバスです。
宿泊客が入れ替わりで常時自分を含めて三人ほどだったので、風呂トイレは気兼ねなく
使えました。さて、ここまで書いて全然話が進まないことに焦りを感じていますが、
一日目はまだ終わりません。ここから晩飯タイムに入ります。
その前にゲストハウスで良い情報をゲットしました。
台北市内の「龍山寺駅」を降りると何やら外で囲碁を打っている人たちがいるとか。
こういう情報は現地でしか手に入らない貴重な情報です、取材場所が増えてテンションが
一気に上がりました。貴重な情報をゲットした後、晩飯を求めて忠孝復興の街へ。
ここで自分の見識のなさというか、台湾に対するイメージが完全に変わりました。
何となく中国の田舎のイメージで、日本より20年くらい遅れているような光景を
想像をしていたのですが、まったくの的外れでした。
「東京都内かここは」
まあ、やたらでかいデパートやビルがそびえ立っている様は山手線内の都心と
変わりありません。新宿>忠孝復興≧高田馬場くらいの街並みです。
こんなでかい街に迷子機能フル装備で歩き回るなんて過去の体験からすると
無謀の極みなわけですが、台北市内の道はびっくりするほど縦と横しかありません。
Googleマップで確認はしていましたが、よもやここまで綺麗に道が
整備されているとは。
日本の場合は町が街に発展し行ったような造りですが、道路を見る限り、
始めから街を作ったのかと思うような造りでした。世界地図で国境を見るときの
違和感と同じです、街に線を引きましたという感じです。
ご飯を食べる前に現地のコンビニに入りました。
コンビニといってもファミリーマートとセブンイレブンしかありません。
台北市内を旅行中ずっと歩き回りましたが、ほとんどこの二つしか見かけませんでした。
セブンイレブンに入ってまず驚いたことはイートインスペースです。日本ではミニストップ
以外ではあまり見かけませんが、台北市内のセブンとファミマにはほぼすべて
イートインスペースがありました。
忠孝復興のセブンのイートインは最悪な位置取りで、店内のど真ん中に高々と設置して
あって、三つしかない場所を若者が占拠していました。あそこでくつろげる度胸は
さすがにないですね、他の店舗は場所によってはカフェ並みのスペースを確保している
ところもありました。
ここで店内を見ている長谷イン(ジャパニーズ有段者)に衝撃が走ります。
アイスの棚を見ると、ガリガリ君が29元。
アイスの棚を見ると、ガリガリ君が29元。
って、約120円だと・・・。
あのリッチ何とかのガリガリ君ではなく、税込63円のガリガリ君が
116円もするとは・・・。
ちょっと隣を見るとそこには爽の衝撃のお値段が。
ちょっと隣を見るとそこには爽の衝撃のお値段が。
爽バニラ 59元(236円)
(※ちなみに旅行中は一元4円で計算しています。)
いやいやいやいや。
いくら台湾が暑くて、かつ日本から輸入していて、さらに円安といっても
お値段二倍弱もしますかね。
こういうところで超庶民派の長谷イン(タイペイ初心者)は敏感に反応してしまいます。
後でファミマでも確認したところ、当然同じ価格でスーパーカップのバニラが50元
(200円)でした。
お酒を見ても日本製の第三のビール(約200円)が300円くらいしたり、
日本製は何かと高い印象を受けました。台湾は物価が安いとか何とか(ネット情報)
聞いた気がしましたが、コンビニの商品を見るとほぼ日本と同価格です。
ここでちょっと購買意欲が削がれてしまいました。
この後お店を探すときも値段を丹念に見ながら歩き回りました。
台湾に着いたばかりで見た目に惑わされそうになりますが、掛ける4で計算していくと
やっぱり高い、高い。もちろんこれは超庶民派の長谷インの話で、皆さんの海外旅行とは
一線を画します。後述しますが、皆さんの感覚と自分の感覚のズレはかなりのもので、
帰ってきてから話を聞くといろいろずっこけました。
晩飯を食べるお店を探すことおよそ一時間。
途中から大切なことに気づいてしまいました。
初めこそ値段が高いで敬遠していたわけですが、手ごろな店でも入る勇気が出てきません。
日本でも慣れた場所じゃないと気が差さすのに、言葉が通じない状況でどうやって
お店に入るというのでしょう。それこそ店内に入ったら席に案内されて、適当に注文して、
食べて、お会計して出る、くらいになりそうなのは分かっていましたが、
どうしても入る勇気が出ません。
これは初心者の悪い癖で、失敗を恐れているんですね。
飲食店に入って何をどう失敗できるのかって話ですが、囲碁コミュニケーション以外
まったくコミュ力がない(人見知りな)のは前述の通りです。
何だか歩きながら情けない気持ちになっていきました。この日はもう夜で気温も
さほどではないので、判断力がまだ正常に機能して簡単な道を迷子にならず
グルグル歩いていました。
店頭で売っている惣菜っぽい饅頭屋(?)みたいなところで簡単に済まそうかと
思いましたが、それすらできません。コミュ力不足に加えて、言葉を奪われているわけです。
言語は人類進化の源でDNA、視覚以外で具体的に情報を伝達する人類固有の英知です。
それを奪われた以上、コミュニケーションをまともに取ることができません。
幼稚園生、いやチンパンジーや猿レベルでしょうか。
ましてや幼稚園生や猿でも意思表示できるわけですから、まさに人にあらざる者です。
しかしかといってコンビニで弁当を買って済ますわけにもいきません。
今回は台湾武者修行という名目の「人材育成」の側面があるのと、帰国後に旅行記を
書くことになっているからです。つまり何もしないで帰ってきましたでは、
石音(囲碁界)から追放処分になりかねないわけです。
ちなみにこの旅行中はコンビニに死ぬほど立ち寄りました。
暑くて飲み物が必須なのと、イートインがどこでもあって結構便利で、
しかもコミュニケーションの必要もありません。宿泊先近くの夜のファミマの店員は
それはもう態度が悪かったですが、逆に安心して買い物できました。
そうこうしているうちに時間は夜の22時〜23時になり、どんどん閉店するお店が
出てきます。時差はマイナス一時間なので、現地時間で21時〜22時ですね、
入ろうかと思っていたお店も閉店時間になっていよいよ追い詰められてきました。
だいたい今日はこのあと寝るにしても、明日から囲碁取材で動き回らなくてはいけません。
飲食店に怖くて入れません、なんてゆとり世代の第一人者のようなことを言っている
場合ではないのです。
(※同世代の方々にお詫び申し上げます、なかなかこんなポンコツはいないと思います。)
まあ入り慣れていないとマック(日本)でも緊張してしまいますからね、最初の第一歩が
重要なわけです。そろそろ本気でお腹も空いてきたので、裏通りの食堂みたいなところに
入りました。入った瞬間、隅に置いてあるカードに注文の印を付けて渡すシステム
だったようですが、指さされても良く分からなかったのでたじろいでしまいました。
どうしようかと思って一旦店を出かけましたが、「日本人?」と片言の日本語で
話しかけられたので何とか思いとどまり席に移動しました。持ってきてくれた注文票を
見ると
「おお、何か読める読める。」
と思ったらそれは日本客用で、店員のおばちゃんが向こうの注文票と照らし合わせて
やっと注文が取れました。ワンタンの水餃子っぽい麺のやつと水餃子二種類4個ずつです。
自分が台湾に行くと聞いて皆さんこぞって「台湾はご飯がおいしい」と言っていましたが、
果たしてその味は・・・!?
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
お世辞にもおいしいとは言えませんでしたね。
はっきり言って人生で食べた中でもワーストのほうに入るかな、と思ったり。
これは教室の皆さんと自分の認識がはるかにズレていたために生じたことでした。
よくよく聞いてみたら「おいしいお店を事前に調べて行く」とか「一流の〜」とか
「最高級の〜」とかそんな感じでした。でしょうね、やっぱり。
何でこのお店入ったかって、値段がやたら安かったですから。
腹いっぱい食べて640円くらいだったかな。日本の某フランチャイズの中華店でも
こんなに安くはないはず、ということでお値段相応の味でした。
やっとの思いで腹ごしらえが済んだ頃には手元の時刻は0時近くになっていました。
宿に戻ってウナギの寝床のようなところで就寝、暑かったものの疲れてたおかげで
よく眠れました。
まったく先が思いやられる展開になってしまいましたが、2〜5日目を考えると
一番楽な一日だったことは間違いありません。
今回は二日目まで書き上げるつもりでしたが、余計な尺を使いまくってしまったので
二日目以降はまた次回にしたいと思います。
〜台湾編その3〜「二日目前半戦、ビーフorチキンor・・・?」に続きます。
乞うご期待ください。
※この調子で行くと計10回の長期連載になってしまいますが、どうぞ気長にご覧ください。
2015/07/20
囲碁, 長谷俊インストラクター
皆さんこんにちは。
囲碁高段者、その他級位者の長谷インです。
今回は台湾武者修行(半強制イベント)に行って参りました。
初めての海外旅行を何の準備もなしに完全個人旅行で行ってしまうのは果たして勇敢なのか、
はたまた無謀なのか。短編5回に分けて皆さんにお届けしたいと思います。
「初日、機内食は未来への暗示」
そもそもなぜ今回台湾へ旅立つことになったのか、その経緯を軽く説明しておきましょう。
基本的に人見知りで方向音痴なので、好んで旅行に行くことはありません。
これまでも友達と何度か囲碁旅行に行ったくらいで、一人でどこかへ行こうというのは
あまり気が進みません。
事の発端は石音の打ち合わせのときでした。
ベトナム帰りの根本さん(席亭)「そういえば長谷君は海外旅行は行ったことある?」
長谷イン「(興味)ありません。」
根本さん「どこか行こうと思わないの?」
長谷イン「グーグルアースで十分なので。」
まあ、この後の展開は語るに及ばずで、だいたい若輩者がこういう発言をすると決まって
火に油を注ぐことになるんですね。
(30分後)
根本さん「じゃあ石音で旅行費を毎月天引きして積み立てるから半年~一年以内に
行ってくるように。」
根本さん「行かなくても良いけど、その場合は積立金を石音で有効に使わせてもらうから。」
まあ、おおよそこんな感じでした。
その場の雰囲気とかいろいろ割愛していますが、とにかく半強制イベントで海外旅行が
決まってしまったんですね。
そもそも一人で海外に行ってテロとか拉致に巻き込まれたらどうするんだと言うと、
だったら一番行きやすい台湾にしたら、とのことで台湾行きが成り行き決定した次第です。
自分にとっては旅行自体あまり興味がないので、準備はぐだぐだでした。
打ち合わせのたびに準備できてるか聞かれるので、仕方なくパスポートを取り、
さらにチケットを予約するころにはきっかけから半年以上過ぎていました。
旅行は行く前にウキウキしているのが一番楽しいと言いますが、全然乗り気がしないので
「囲碁取材」という名目を自分に課してやっと重い腰を上げることになりました。
さて、当日までの準備ですが、チケットは一か月前に予約してLCCで往復2万7千円、
宿も一週間前に予約して一泊1200円の4泊5日です。このときのモチベーションは
とにかく安く済ませて、囲碁取材だけして来ようという気持ちです。
一応ネットの事前調査は軽くしましたが、「Taipei Free」という無料の公衆Wifiの
事前登録だけであとは取材先の住所をグーグルマップで確認したくらいです。
最初こそ海外は危険だと思っていましたが、調べるうちに台湾くらい楽勝で行ける、
むしろ全然修行イベントにならないじゃないか、と考えるようになっていました。
まあそもそもが無知なわけで、動画で台湾に日本のフランチャイズ店があることに
まず驚いて、もう少し田舎のようなイメージをしていたのですが、
そんなこともない様子でした。
出発前日にはもう行った気になっていましたね。
まさか極限まで追い詰められることになるとは、この時点では想像もしていませんでした。
前日は段級位認定大会だったので、皆さんにはお酒の席で散々嘯いていましたね。
何も事件が起こらなかったら話のタネに女の子に声をかけてくる、とか言うくらいの
余裕っぷりでした。
当日は飛行機に乗り遅れて寅さんになるのだけは避けようと、14時半の出発予定なのに
あまり寝れませんでした。とにかく怖かったのは出入国で、向こうに行けばどうとでも
なると考えていました。
朝になってやっと荷物をまとめましたが、着替えとタオルとノートPCくらいで
田舎(鹿児島)に帰るのと同程度の装備です。ノートPCに関しては向こうで使えたら何かと
便利と思って持って行きましたが、なかったらかなり危なかったです。そもそも一番準備
せずに後悔したことはポケットWi-Fiを契約して持っていかなかったことです。
着替えとタオルとPCくらいしか準備していないつもりでしたが、自分には「迷子機能」が
標準装備されていることをすっかり軽視していました。
この呪いのような迷子機能のおかげで散々な思いをすることになります。
今となっては事前の調査と準備をしっかりやって、その上で常にネットと繋がれる環境を
用意しておくんだったと反省しています。
しかし、今回は長谷インの修行イベントというコンセプトなので、「ほぼ無計画で行く」
という計画を立てていたんです。
宿も決めずに何も調べずに行こうかと本気で思っていましたが、さすがに現地でうろうろ
歩いて迷子になったら時間が勿体ないかなと考えて最低限の準備はしました。
今思えば、それすらやってなかったら普通に野垂れ死んでいましたね。
無計画を計画する、というただの無謀な挑戦をしていることに全然気づかなかったわけです。
基本的に何とかなるさの楽観主義者ですが、それは日本だから通用する話で言葉の通じない
海外ではどんな目に合うかという話です。
初日は昼に出発だったので、向こうに着くのは夜頃になりました。
出入国に関しては特に問題はありませんでした。
関税のところはどうするんだろうと思いましたが、関係ないのでそのまま抜けました。
eチケットだとかパスポートだとか初めてのことで不安でしたが、ここら辺はまあ
何とかなりますね。
成田空港まで二時間、二時間前に到着してフライトは三時間予定ととにかく時間か
かるなぁと思いながら無事にチャイナエアラインの機内に入りました。ラッキーなことに
ほかのお客さんと隣り合わせにならなかったので、割と快適でした。
(途中で席を移動してきた家族連れの台湾人っぽいおじさんが鬱陶しいと思いましたが、
降りる頃にはただの親切なおじさんだったので良かったです。)
機内では暇すぎてモニターのゲームやったり、映画見たりしましたが、英語とか中国語
ばかりでまともに日本語で面白そうなものは見つかりませんでした。しょうがないので
英語版(中国語字幕)のアナと雪の女王を観ましたが、あれは普通に面白かったです。
一時期テレビで耳にタコができるほど主題歌が流れていて敬遠していましたが、
ミュージカル調で展開していくシーンには心踊らされました。中国語はもちろん英語も
ほとんど分かりませんが、アニメーションはキャラクターの動きで意図することが
雄弁に伝わりますね。
そうこうしているうちに機内食が運ばれてきました。機内食には結構憧れていて、
鹿児島に帰省するときなんかアップルかオレンジジュースの選択肢しかありません。
一番驚いたのは飲み物にお酒もあるということです。当然「アップルorオレンジ?」
とか思っていたらワインやビールの選択肢もあるんですね。
台湾製のビールにしましたが、ビールは日本のほうがおいしいです。
それ以前に乗り物酔いしやすいので、ビール飲んだら少し気分が悪くなりました。
よく聞く「ビーフorチキン?」が来るかと思って待ち構えていたら「チキンorブタ?」
と聞かれてちょっとびっくり。
そこはポークじゃないんだ、と心の中でツッコミ入れながら、「え~と、ブタで」と
こちらを選択しました。
まさかこの「選択肢」がこの先の未来を暗示しているとは、このときは夢にも
思いませんでした。
そしてブタを選択したのも定められた運命だったのかもしれません、あるいは潜在意識が
選んでしまったのか。
いずれにしてもパクパクのんきに食べている場合ではなかったでしょう。
ちなみにこの機内食は旅行中に食べた中でベスト3に入る味だったことは、
もちろんこの時点では知る由もありません。
と、まあ何だかんだで台湾に無事到着しました。
入国カードを一人だけ書いていなかったようで、「ナンバー、ナンバー!?」と
捲し立てられてちょっと困りましたが、ここも難なく切り抜けました。
もうこの着いた直後は「あっけなかったな、あとは適当に取材して終わりだな」
くらいの余裕の気持ちでしたね。
そう思った矢先、10分後には現実を思い知ることになりますが、
それはまた次回にしましょう。
~台湾編その2~「到着後~二日目、ひとならざる者」に続きます。
乞うご期待ください。
2015/07/12
その他, 関翔一インストラクター
こんにちは! 火曜の指導碁を担当しています、関翔一です。
私はお酒が大好きです。
お酒と囲碁、どちらをとるかと言われたら、そうとう迷ってしまうくらいお酒が好きです。
お酒そのものの味が好きなのは勿論のこと、お酒を通じて楽しいコミュニケーションが
生まれるところがいいですね。
囲碁の仕事をするきっかけもお酒でできた縁ですし、
最近、フェニックス川崎に誘っていただき、一緒に団体戦を戦っていますが
(インストラクターでは初?)、お酒を飲みながら飲みつつお話したり、囲碁をしたり
ゲームをしたりという、居心地・飲み心地がとてもよかったのが理由です。
自分の行動のすぐ隣に、つねにお酒があるような、そんな人生を歩んでいると思います。
さて、そんな私の生活を揺るがすような事件が起きたのは昨年のこと。
ちょっと病気に罹ってしまいました。
そちらはすぐに快方に向ったのですが、お医者様からの通告が・・・
「二週間の禁酒」
だったのです。
予想していたとはいえ、いざ禁じられてみると、なかなかショックでした。
お仕事を終えたあとに、自宅でネットサーフィンしながら飲むサッポロ黒ラベルが、
あんなに遠いものになるだなんて。。。(>_<)
その二週間、街の景色が違ったように見えたことを、今でもよく覚えています。
商店街の居酒屋のビールの看板が、楽しげに私を見つめてくるようです。
後ろ髪をひかれながら、コンビニでコーラを買ってお家に帰る日々でした。
とはいえ、ノンアルコールな生活もなかなか新鮮なものでした。
ミネラルウォーターを何種類か買って飲み比べたりして、水が好きになったりしましたね。
ちょうど二週間たった、あの日。
吉祥寺の西友で、キリン一番搾りの一番小さい缶を買って飲んだときの味は一生ものでした。
25歳にして早くも、お酒が飲めない生活を経験してしまい、より一層お酒がおいしい
今日この頃です。
長生きして一生おいしくお酒を飲むために、健康に気をつけながら生きていこうと
思いました(`・ω・´)