2018/07/18
今年の夏も、2人の姪がサンディエゴからやってきた。
「本物の温泉」にふれてもらおうと、
山梨の秘湯、奈良田温泉にむかった。
ここは温泉を楽しむ宿。
チェックインが13時と早い。
2人のお土産と同じで
ストレスを吹き飛ばす時を過ごした。
奈良田温泉 白根館
http://www.nukuyu.com/shiranekan/
2018/07/10
間もなくサンディエゴ在住の妹が娘2人を連れて来日する。
成田に迎えに行くのは12年連続だ。
母と弟家族、妹家族と僕らはふだん、グーグルフォトで
日常の様子をやりとりしている。
そこにスーツケースが登場した。
出発3週間も前から準備が始まっているという。
見ると荷造り完成間近のようで、どちらも猫のベッドになっている。
スーツケースが小さく見えるが、たぶん違う。
飼い主に似て猫が育ちすぎなのだ。
今週金曜夕方、170cmを超えた高校生2人が、
元気よく実家の門をあけるだろう。
「おばあちゃんただいま~!」
僕はその傍らで「運転手」として活躍予定だ。
2018/07/08
物心がついた頃から観ていた。
日曜の夕方になると、親父はテレビの前のソファーにやってきて
チャンネルをあわせた。僕も自然とあのテーマソングに
引き寄せられるようになった。
最近は一緒に見る機会がめっきり減ってしまったが、
今日の特番も見ていたことだろう。
悲しい時も笑っておくる。
厳しい仕事だ。
素敵な仕事だ。
今日はとくに笑いのすばらしさ、あたたかさが、
全国に届けられた。
2018/07/07
GW明けから始まった右手首の腱鞘炎がなかなか治らない。
先日4軒目の医院の門をたたいた。
元来腰痛持ちなので、整体にはよく通うほうだ。
しっかり施術してもらい、コリがほぐれて気持ちがいいのがいい先生だ。
だがそこは違った。
「はい、では右手全体を、自分のものではないぐらいに力を抜いてください」
完全に力を抜くというのは意外と難しい。
先生がそっと僕の右腕をもちあげるときに、つい期待にこたえて
自分で右腕をあげてしまう。
途中で10秒ほど停止する。揉んだりせず、痛むところを
手で軽くさすってそのまま静かに元に戻す。
施術は基本、それを繰り返すだけだ。
次こそはステップアップするのだろうという期待を
見事に裏切ったまま時間がすぎていく。
「先ほど痛かった動き、手首をまわしてどうですか。親指を曲げてどうですか」
そんなことで治るわけないだろう、と思ったが、あら不思議。
先ほどまで痛かった手首をまわす動きをしてもあまり痛くない。
親指を曲げて痛かったところは痛みが3割ほどやわらいだ。
「しっかり揉んでコリをほぐす、というのは気持ちがいいとか
痛みがやわらぐ効果はあるでしょうが、ほんとうにコリがほぐれているかというと
そうでもないのです」
不思議そうな顔をしている僕にむかって、筋肉や骨が痛むというのは
どういうことか、タオルをつかって説明してくれた。
「はい。今日はここまでにしましょう。
もうこれ以上今日よくなることはありません」
時計を見ると施術を始めてまだ30分たっていない。
1回5千円ということなので、1時間ほどかなと勝手に思っていたが、
一度に過度な治療するのもマイナスなのか。
簡単そうな施術なので、帰宅後つれに頼んで、
同じようにやってもらう。
これまたあら不思議。
痛みは少しも変わらなかった。
*西新宿 肩こり腰痛整体院
http://www.nishishinjuku-seitai.com/syoujou/kensyouen.shtml
2018/06/30
よっひさしぶり!
思わず小さくつぶやいた。
修理に出していた腕時計が戻ってきた。
3週間ぶりではない。
20年ぶりだ。
社会人になってすぐに買ったものが4年目に動かなくなった。
時計をあわせようと説明書を読まずに
適当にネジを動かしたのがまずかった。
携帯電話を持ちはじめた頃だったので、
「時間はこれでわかる」
という言い訳で、壊したことにフタをした。
それ以来僕は時計をしなくなった。
左手首に久しぶりの感触だ。
じっと秒針の動きを見ているとよみがえってくる。
濃い青色の文字盤がひとめで気に入り、
何度も売り場をいったりきたりした。
店員の目を気にして、あまり興味のない時計も
わざとのぞきこんだりした。
新人には大きな買い物だった。
僕は何を思って毎日を過ごしていたのだろう。
すっかり止まっていたあの頃の時間も動き出した。
2018/06/29
当店にマニュアルはありません。
時折目にするこの言葉にめっぽう弱い。
なぜだかはわかる。
自分にマニュアルがないからだ。
教えるときも、人前で話すときも、旅をするときも。
つれには「自由人」とよくいわれる。
おそらく「勝手」や「いきあたりばったり」という意味も
こめられていようが、そこは、それこそ「勝手」に、
ポジティブに受けとっている。
マニュアルがないとは、すべてをカスタマイズする覚悟だ。
その日、その気分、その相手…すべてに。
せっかく生きているのだから、そうでなきゃ面白くない。
ここ2ヶ月、人生ではじめて腱鞘炎になやまされていて
近所の「身体均整院」という、聞きなれないところの門を叩いた。
右手首を治すのに、首や頭、腰や左手首の施術が念入りに始まった。
僕の身体を全部知らなければ治せない、と言ってるようだった。
会話をしながら次の施術場所と内容がきまっていった。
再訪しようと帰宅後HPを見て気がついた。
あの「魔法のことば」があった。
*米木身体均整院 http://yoneki-kinsei.com/#clients
2018/06/28
いつもと同じメンバーでは成長がのぞめない。
ここはリスクをとってでも変えないといけない。
今夜決戦のW杯の話に聞こえるとしたら、それは偶然だ。
来月中旬に米国から姪っ子たちが来日する。
それにあわせて3日前、二十日大根をプランターに植えた。
日当たりが限られる西向きベランダでは欄干が一等地だが、
既に中玉トマト6鉢が鎮座していた。
当エリア監督就任3年目の僕は、
冒頭の決意をもって、メンバーチェンジを行った。
赤い実をつけた「ルビーノ」を控えにまわし、
小さな芽が密集する「二十日大根」を欄干レギュラーにした。
その2時間後に事件は起きた。
明朝食べごろと思われる赤い実の中央が、見事にえぐられ落下した。
周囲の葉には黄色い汁が飛び散っていた。
ゴールを決めたフォワードが、いや、この実を落とした奴が
誰だかはわかっている。
去年学んだ撃退法で被害はもう起きないはずだった。
銀の細い糸を欄干に張って、鉢にはキラキラ光る円盤もつけた。
だが今日は、奴のいやがる細い糸から離れ、光る円盤に
太陽の光が届かない一瞬が狙われた。
敵もさるものひっかくもの。
そんな言葉が浮かんだが、奴はさるではなかった。
とりだった。
2018/06/27
少し前の『カンブリア宮殿』でこんな素敵な言葉に出会った。
とことん時代に遅れよう!
京都のカバン屋『一澤信三郎帆布』の店主が言っていた。
世界最古のゲーム「囲碁」を仕事にして
いまだスマホを持ったことのない僕は、
激しくうなずくしかない。
洋室に畳を敷きわざわざ和室にして布団で寝起きしている。
ふつうは逆だそうだ。
これから建てる家も、床の間、掘り炬燵、縁側、濡縁、出窓と、
時代遅れに見えるかもしれない。
こうなったらついでに歳をとるのも遅れてしまいたい…
どうやら精神年齢の歩みは、ちゃんと遅れているようだ。
2018/06/26
知らないことを知っていたかのように話す。
なるほどねーとしっかり相槌を打つ。
たまに話が掘り下げられると、知らなかったことが、
聞いていなかったことが、露呈する。
周囲の人にはとっくにばれている。
僕はかなり、いい加減だ。
自覚しているのに直す気がない。
それどころか誇りを持っている気配すらある。
高田純次の『世界ぶらぶら』や『じゅん散歩』を録画しては、
自分に足りない「いい加減」を確認する。
いい加減。
よく考えるとこれは不思議な日本語だ。
普通に読むのと、前にアクセントをつけるのとでは意味が逆になる。
ほかにあるだろうか。
僕が目指しているのは、単なるいい加減ではない。
「いい」加減な「いい加減」だ。
と真面目な顔して力説しても、
いまさら周囲には届かないかもしれない。
まぁいっか。
2018/06/23
いま家を建てようとしている。
この人生最大の買い物の「おまけ」で30万円までの
無垢テーブルが工務店からプレゼントされることになった。
買い物とは、「なんとなくの予算」の中で偶然の出会いを
楽しむものだと思っていたが、今回はちょっと勝手が違う。
まず予算が厳密だ。
税込で30万円を1円でも越えたらどんなに気にいっていようと、
差額を自分で払うといっても駄目だ。
そして買う物の、木の価値が素人目にわかりづらい。
15万円と30万円、と倍ちがっても値札を隠されるとお手上げだ。
自分にとって値段の高いものがいいのかもよくわからない。
ほんとうはカタログギフトのように、同じ値段の中からどうぞ、
とされると安心だが、5万円から30万円まで200種類からどうぞ
といわれると、右往左往となる。
同じものが2つとなく、色や固さの経年変化など、
見た目で判断できない面もある。
おまけなんだから、多少のことはいいじゃない、とはならない。
おまけだから「こそ」、買い物以上に悩みが深くなる。
「人生最大のおまけ」を前にして、
はからずも自分の器の大きさが露呈する日々がつづく。
写真:候補のひとつ ヤマザクラ