2018/01/02
今日は実家で両親や弟家族とも会い賑やかな一日となった。
弟家族は広島旅行から帰ったばかりだった。
厳島神社では5歳になったばかりの姪っ子が能舞台を見て
「明おじさんの友達のおうちといっしょだね」
と言ったそうでびっくりした。
一昨日ブログで紹介した住職に西本願寺の重文と国宝の能舞台を
案内して頂いたのが1年半前で、彼女がまだ3歳のときだ。
2歳上のお姉さんと2人で能舞台をじっと眺めていたが、
彼女たちなりにしっかり記憶に残していたのだ。
なにより30歳離れた住職と僕が、彼女から見て
「ともだち」だったことが嬉しかった。
2017/12/24
石音歴10年のシニア女性からプレゼントが届いた。
息子さんが経営するチョコ専門店から
石音インストラクターと席亭宛てに12箱だ。
今まで何度もこうして頂戴している。
石音で楽しんで頂いている気持ちが伝わってきて、
席亭として毎回嬉しさがこみあげる。
チョコは「バーマンズチョコレート」という。
息子さんの造語だそうで、バーテンダーが造ったとても洋酒な生チョコだ。
バレンタイン前には日本橋三越や新宿小田急でも買えるらしい。
今日は午後、渋谷で囲碁教室『上達の約束』があった。
早速メンバー4名と我々講師2名で極上のチョコを頂いた。
まったくクリスマス色がなかった盤側に
一瞬華やかな空気と笑顔が広がった。
*バーマンズチョコレート
http://www.bar-choco.com/page/1
2017/12/21
2日連続で87歳のシニア宅を訪れた。
僕はいつも10分ほど前に到着して、1Fのロビーで時間を調整してから
彼が住む23階に向かう。
約束の90秒前に下で部屋番号を押して開錠してもらい
エレベーターであがるとほぼ丁度の時間に玄関前に到着する。
今日は僕が到着すると、既に玄関の扉を開けてニコニコしながら
腕時計を操作する仕草をしていた。
「根本さんの到着にあわせて時計を調整しようと思ってね。
時報より正確だからね」
独特のユーモアだ。信頼されていることが伝わり素直に嬉しい。
ところで僕は、いつも同じ電車に乗って、駅から歩く速度で
微調整して来ていることになっている。
毎回階下で調整しているのはここだけの秘密だ。
2017/12/20
今日は87歳の方と対局のあと、奥様と3人で久しぶりの食事を
楽しませて頂いた。
ご夫婦はロシア、ノルウェー、ドイツ、イタリア、イギリスと
1ヶ月に及ぶ強行スケジュールの出張を終えて帰国したばかりだ。
海外での思い出話が一段落したあと、ふと日本の女優の話になった。
「岸恵子って本当にかわいらしくて素敵だったわね」
昔のことを懐かしく思い出しているようだ。
ロシアつながりで栗原小巻の話にもなった。
顔はなんとか浮かぶが僕の世代にはあまり馴染みがない。
しかし僕には強い味方があった。岸恵子も栗原小巻も
昔のトップ女優はみんな寅さんのマドンナなのだ。
ご夫婦は寅さんはあまりご覧になってないようだったが、
僕にも同じ女優に思い入れがあると話の弾みぐあいが違ってくる。
40歳差を超えて女優話を共感できる。
こんな新しい「寅さんの役割」を発見した夜だった。
2017/11/16
お台場東京ビックサイトで開催中の「産業交流展2017」で
『名脇役オーディション』の話をした。
シニアの力を中小企業に活かす。
そのマッチングをオーディションで行うというものだ。
ミニステージで5分だけということもあり
ほとんど何を話すか決めずに登壇した。
準備をしていないぶん熱が伝わったのか、
終わったあと2人の方がもう少し詳しく聞きたいときてくれた。
最近人前で話す機会が少し増えてきて気づいたことがある。
考えていることを話しているようで、実はその逆も多い。
「話をすることではじめて自分が何を考えていたかわかる」
もっともっと話す場がほしい。
そんな気持ちが日々沸いてくる。
2017/11/06
囲碁を教えている87歳の方と奥様と3人で昼食を食べながら、
先日山梨の渓谷を歩いた話をした。
ご夫婦は僕の話をいつも面白そうに聞いてくださるので
つい話が弾んでしまう。
そして僕の話に関連した自分の経験談を、ユーモアをまじえ
続けるのも毎度のことだ。
その方は数十年前、奥多摩の渓谷でマス釣りをしたそうだ。
しかし、2匹のマスが追いかけあいながら優雅に泳ぐのを見ているうちに、
頭の中に自然とシューベルトの「鱒」が流れてきて
釣るのを忘れてしまったという。
そんな話を聞いてると僕にもその曲が流れてきた。
そうか。名曲はこういうシーンからふと生まれるのか。
僕の渓谷の話には、弾んでもいい続きがあった。
小さな池で養殖されているヤマメを見て、
朝食で出てきた甘露煮のサイズに似てるとか、
もっと太ったほうが美味しいだろうなとか、次々と浮かんだのだ。
もちろんこの話はそっと胸の奥にしまいこんだ。
*シューベルト「鱒」第4楽章 http://mjk.ac/3Z9XFN
2017/10/28
いま準備中の『名脇役』は、
シニアの「選ばれる喜び」をプロデュースする事業だ。
シニアになると、この喜びを味わう機会が減る。
今まで持っていた「選ばれるはず」という自信は
年月とともに少しずつ、緩やかになくなっていく。
現役時代の長きにわたる「選ばれるための戦い」を経て
いま静かな日々を過ごす。これはこれでいいかもしれない。
しかしその人が持っている経験・知見・技術・人縁といった無形の財産が、
その自信の消失とともに社会から消えていくのも事実だ。
それら財産は、もっている人自身も
「できれば誰かに伝えて役立たせたい」
と思っているが、なかなかその機会はない。
とにかく「きっかけ」が必要だと思う。
それをこれから僕が創る。
2017/10/26
先が見えない今だからこそ先に生まれた人にきけ。
こんな声にしたがって、僕は「シニアに学べ」を標榜している。
先に生まれるで「先生」なので自然だと思う。
僕に「シニアに学べ」を気づかせてくれた人が亡くなって、もう4年半になる。
その「先生」は「先死」でもあった。
そして今でも学びを届け続けてくれている。
2017/09/30
現在準備を進めている『名脇役』プロジェクト。
その打ち合わせで「定年後、シニアはすぐには成仏できない」
という話になった。
「成仏する」とはなにか。
それは「ただのおっさん」になることだ。
出身企業や肩書を意識から消せることだ。
簡単そうで最初はなかなか難しいが、誰しもほどなく
成仏するときはくるらしい。
それは、再就職を目指すも、「自分でなければできない」
と思える仕事を見つけるのが無理とさとる時だ。
お金に困っているわけではない、智慧も人縁も豊富なシニアが
こうして社会から離れていく。個人の意識の成仏が、社会からの成仏となる。
「成仏したからこそ満足できる仕事にめぐりあえる」
こんな仕組みをつくりたい。
いま、そう本気で思っている。
2017/09/27
今日は、私が理事を務めるNPO法人ライフベンチャークラブの
「生涯現役塾」だった。
この塾は毎月1回、32年間、一度も休まず継続しているもので
今回がなんと第381回。私は昨年からだからまだ10回ほどだが、
この会の継続力には驚かされる。
今日私が発表したのは、シニアの活力を社会に活かすアイデア
『名脇役プラン』。
いつもなら企画発表ということで、要点だけレジメにまとめて
配布して説明するところだが、今日は趣向を変えてみた。
「名脇役になる日」という小エッセイを書き、それを読み上げたのだ。
いつもの企画説明だと20分はかかるが、これはA4の表裏の文量だから
読むのには5分もかかからなかった。
僕が読み終えたあと、列席のメンバーからは歓声があがった。
「面白いね~」
「こういう話、あちこちで聞くのよ。そうなのよ」
「これ、映画にしたいね!」
映画はオーバーにしても、予想以上の反応に驚いた。
そうだ。ビジネスモデルよりも、共感が大事なんだ。
物語の力をあらためて知った発表になった。