2017/09/30
現在準備を進めている『名脇役』プロジェクト。
その打ち合わせで「定年後、シニアはすぐには成仏できない」
という話になった。
「成仏する」とはなにか。
それは「ただのおっさん」になることだ。
出身企業や肩書を意識から消せることだ。
簡単そうで最初はなかなか難しいが、誰しもほどなく
成仏するときはくるらしい。
それは、再就職を目指すも、「自分でなければできない」
と思える仕事を見つけるのが無理とさとる時だ。
お金に困っているわけではない、智慧も人縁も豊富なシニアが
こうして社会から離れていく。個人の意識の成仏が、社会からの成仏となる。
「成仏したからこそ満足できる仕事にめぐりあえる」
こんな仕組みをつくりたい。
いま、そう本気で思っている。
2017/09/29
北斎の娘が絵を描くことも、その数少ない絵の代表作の一つが
「関羽と囲碁」だということも、今日雑誌を読んで初めて知った。
関羽が毒矢の治療で右腕を手術したとき、麻酔をせずに囲碁を打っていた
のは三国志で有名な話だ。
彼女がなぜこのシーンを題材にしたのか興味がわく。
三国志だからなのか、関羽なのか、囲碁なのか。
囲碁ファンだったらいいなぁ。
偶然なのだが、宮崎あおい主演、NHKで先日「北斎の娘」が放送されたらしい。
10月7日再放送のドラマを見てみることにしよう。
2017/09/28
先日のセミナーのテーマは「真似をしない」だった。
僕は数日間、「真似」という井戸を掘り続けた。意外と深かった。
そんな折、朝刊を読んでいたら、来春六本木の国立新美術館で開催される
印象派展の広告が目にとまった。真ん中に大きな絵がある。
そうか、モネか。
夏の庭を描いた明るい色彩を見て、たいして詳しくもないのに
知ったかぶりする癖が頭をもたげた。
しかし画家の名前を見るとエドゥアール・マネとあった。
あらっモネじゃなくてマネなのか…。
こういう偶然を僕は見逃さない。
さっそくどんな画家か少し調べてみて驚いた。
1866年、モネの作品がマネのものと間違えられたのがきっかけで
2人は交流を深める、とあった。マネはモネを真似たのではなく、
自らが示唆を与えた印象主義からあとで逆に影響を受けたそうだ。
どちらがどう真似たかはわからない。
確かなことは、僕の頭の中が「真似」でいっぱいだった時、
こんな広告に出会ったということだ。
2017/09/27
今日は、私が理事を務めるNPO法人ライフベンチャークラブの
「生涯現役塾」だった。
この塾は毎月1回、32年間、一度も休まず継続しているもので
今回がなんと第381回。私は昨年からだからまだ10回ほどだが、
この会の継続力には驚かされる。
今日私が発表したのは、シニアの活力を社会に活かすアイデア
『名脇役プラン』。
いつもなら企画発表ということで、要点だけレジメにまとめて
配布して説明するところだが、今日は趣向を変えてみた。
「名脇役になる日」という小エッセイを書き、それを読み上げたのだ。
いつもの企画説明だと20分はかかるが、これはA4の表裏の文量だから
読むのには5分もかかからなかった。
僕が読み終えたあと、列席のメンバーからは歓声があがった。
「面白いね~」
「こういう話、あちこちで聞くのよ。そうなのよ」
「これ、映画にしたいね!」
映画はオーバーにしても、予想以上の反応に驚いた。
そうだ。ビジネスモデルよりも、共感が大事なんだ。
物語の力をあらためて知った発表になった。
2017/09/27
毎月1回で5ヶ月連続。大手町の3×3LABOで開催したセミナーが本日終了した。
タイトルは『目のつけどころの鍛え方』
第1回 5/29 総論
第2回 6/26 世代を超えた交流から学んだこと
対談:東瀧邦次氏(日本生涯現役推進協議会代表)
第3回 7/24 「ビジネスを続ける」から学んだこと
対談:西川喜久氏((株)西川精機製作所社長)
第4回 8/29 人とつながる。人をつなげる。
対談:若松悠夏氏((株)story取締役)
第5回 9/26 「真似をしない」を科学する
対談:梶谷誠氏(電気通信大学学長顧問)
『目のつけどころ』
この捉えどころのないものをどう料理するか。
悩む日々が続いたが、5回終了したいま、
この1つ1つが自分の糧になっていることを感じている。
各回のサブテーマを自分の経験から素直に話せる題材をつかったのはよかった。
2回目からは後半に対談をもってきて、文字通り老若男女、
ジャンルも違う人とじっくり対談ができた。僕自身の学びが大きいものだった。
目のつけどころの鍛え方。
AIが人の仕事を奪う、という見方が大勢の今後、
大事な視点だと思う。じっくり着実に育てていきたい。