2017/12/25
教えるときに一番教えたいものは何か。
考えたことがあるだろうか。
囲碁の場合は、ルール、布石、定石、手筋など、盤上に関する知識や
テクニックはそれこそごまんとある。
しかし僕が一番教えたいのはそれではない。
「自信」だ。
とにかく自信を教えたい。
自分が持っているポジティブなエネルギーに気づいてもらう。
教えるときはこれに一番気を配りたい。
ここさえクリアできれば、必要な知識やテクニックは覚えも早くなり、
忘れてもそれをネガティブにとらえない心のゆとりが生まれる。
しかし「教える=覚えてもらう」の公式に従うと、
人間だから「忘れる」がセットになる。
「忘れる」への恐怖を植え付けてしまい、一番大事な「考える」に
頭が向かなくなる。その結果、上達につながらない。
では自信をどう教えるのか。
まず相手を知ることがスタートだ。
そして相手が発する言葉に耳を傾け、
自分が発する言葉もその人向けに選ぶ。
その地道な繰り返しにしか答えはない。
2017/12/24
石音歴10年のシニア女性からプレゼントが届いた。
息子さんが経営するチョコ専門店から
石音インストラクターと席亭宛てに12箱だ。
今まで何度もこうして頂戴している。
石音で楽しんで頂いている気持ちが伝わってきて、
席亭として毎回嬉しさがこみあげる。
チョコは「バーマンズチョコレート」という。
息子さんの造語だそうで、バーテンダーが造ったとても洋酒な生チョコだ。
バレンタイン前には日本橋三越や新宿小田急でも買えるらしい。
今日は午後、渋谷で囲碁教室『上達の約束』があった。
早速メンバー4名と我々講師2名で極上のチョコを頂いた。
まったくクリスマス色がなかった盤側に
一瞬華やかな空気と笑顔が広がった。
*バーマンズチョコレート
http://www.bar-choco.com/page/1
2017/12/23
間もなく4回目の年男となる。そう、僕は戌年だ。
しかし今までの人生、犬とは全くといって接点がなかった。
苦手意識は特にないが、飼いたいとか、かわいいといった感情を
もったことはなかった。
今日、つれの姪っ子に自宅に招かれたらペットとして届いたばかりの
生後3ヶ月の子犬がいた。トイプードルとマルチーズのハーフらしい。
5歳の女の子に、だっこしてごらんと言われて、恐る恐る抱いてみる。
慣れていないので不安定感抜群だ。
「似たもの同士だね~」
というつれの台詞に気の利いた返しをする余裕もない。
しかししっぽをふりながら喜んでいる様子を見るうちに、
かわいいなぁと素直に思った。
動物のお腹をかかえると、当たり前だが鼓動や呼吸が手に伝わってくる。
生き物と触れ合うのは久しぶりだが楽しくなってきた。
2時間後、ケージの前に陣取り、子犬の一挙手一投足を
じっと観察する僕がいた。
2017/12/22
この挨拶をする機会が増えてきた。
次に会うのは新年、という時だけ期間限定で登場する
この言葉の響きは結構好きだ。
発する自分も「よし、いい年を迎えるぞ」と気持ちが前向きになる。
そういえば今年の元旦、実家でのことを思い出した。
4歳になったばかりの姪っ子を隣家に挨拶に連れていった時、
彼女は堂々と挨拶をした。
「よいお年を!」
そのあとに省略されている言葉まで教わらなかったのだろう。
思わぬ視点に周囲の顔がほころんだ。
2017/12/21
2日連続で87歳のシニア宅を訪れた。
僕はいつも10分ほど前に到着して、1Fのロビーで時間を調整してから
彼が住む23階に向かう。
約束の90秒前に下で部屋番号を押して開錠してもらい
エレベーターであがるとほぼ丁度の時間に玄関前に到着する。
今日は僕が到着すると、既に玄関の扉を開けてニコニコしながら
腕時計を操作する仕草をしていた。
「根本さんの到着にあわせて時計を調整しようと思ってね。
時報より正確だからね」
独特のユーモアだ。信頼されていることが伝わり素直に嬉しい。
ところで僕は、いつも同じ電車に乗って、駅から歩く速度で
微調整して来ていることになっている。
毎回階下で調整しているのはここだけの秘密だ。