2014/07/16
最近見なくなりましたが、数年前「一発屋」と呼ばれる芸人が
出ては消えという現象が続きました。最近その理由が分かった気がします。
彼らの芸には相手に対する「敬意」がないのです。
(その芸人に敬意力がないということではなく芸がそうなっている)
一発屋の芸は分かりやすさ、短さ、インパクト重視。
と同時に時や相手を選ばずいつでも同じものです。
一方、長く売れ続ける芸人の芸は相手に対する敬意があります。
その日その相手だからというトークに比重を置いているのです。
備わっているのは聞き手を飽きさせないカスタマイズ力です。
先日のサンデージャポンで太田光がことあるごとに号泣マネしてこちら爆笑。
事前の準備が出来ない、さんまのクリスマス電話が長寿番組なのも分かります。
そうです。
みんなカスタマイズを求めている!
囲碁界に目を移すと、インストラクターが、相手が年配であれ中年であれ若者であれ、
同じように「丁寧親切に」教えています。
その日その相手でなければならないトーク、どれぐらいの人が実践しているでしょう。
僕ら囲碁業界人は皆、カスタマイズ力アップを目指すべきなのです。
2014/07/05
親友で写真のうまい奴がいます。
本業ではないの彼の写真はなぜかいつもひっぱりだこ。
碁的でも昔から彼の写真が多く掲載されています。
席亭と吉原由香里六段の対談の様子も彼が撮影。
写真は囲碁将棋チャンネルのカレンダーにも使われました。
http://www.ishioto.jp/contents02/
彼はいつも汗だくで撮影しています。
そして撮影後はぐったり疲れた表情を。
決して太りすぎ(110k?)だからだけではないようです。
「いやー、この人どんな人なんだろう、と考えながら撮るの、結構つかれるんだよ。」
彼はいい写真を撮ろうの前に、相手を知ろうと一生懸命でした。
ちょっとした会話からヒントをつかみ、人物を想像し、
その人が今までどんな人生を歩んできたかまで思いを巡らせ、
次にどんな表情を見せるか予想し、どんな角度が一番素敵かを考えて
一瞬のチャンスを逃さない。
それは10分の撮影でもクタクタになるはずです。
彼からこの「撮影裏話」聞いたのはもう5年も前です。
席亭が囲碁入門で
「まず相手を知って、その人が囲碁好きになるルート開拓に注力」
という基本に気づくきっかけになりました。
いい写真を撮ろう、囲碁を優しく教えよう、の前に
相手を知ろう、なのです。