僕は2歳から4歳を山形の米沢で過ごした。
冬は豪雪で家が埋まり、2Fから出入りしていたそうだ。
かすかな記憶がある。
遊んでいる最中、雪の穴に落ちてしまって父に助けられた。
恐らく大きな声で泣いたにちがいない。
写真や伝聞で作られた記憶もあるだろうが、
楽しい最中に突然起きた「悲劇」は記憶の底にたしかにある。
今日、久しぶりに東京は雪景色となった。
二子玉川に住む5歳と7歳の2人の姪は、
さっそく自宅バルコニーで楽しんだようだ。
妹のほうの右足を見ると、この記憶は僕のよりも
もっと確かなものとして刻まれるだろう。