2018/09/03
いよいよ始まった。
設計図や完成予想図を見ると、家の中も外もシンプルだ。
お洒落さやモダンさとは無縁の、今風ではない顔つきをしている。
家相や予算の都合もあったが、それだけではない。
「これかっこいいな」
「こんなの素敵ね」
多くの家やモデルルームを見て憧れはあった。
一生に一度のことだから、といい聞かせる自分もいた。
だが、吹き抜け、中庭、勾配天井、格子戸スクリーンに間接照明。
結局どれも採用しなかった。
家ってなんだろう。
自分の家に「帰る」とは言うが、「行く」とは言わない。
ホテルに「行く」とは言うが、「帰る」とは言わない。
「帰る」は、ほかに選択肢がない場所のときに使い、
「行く」は、気分で決めていい場所に使っている。
そういえば実家は、帰ると言ったり、行くと言ったり。
家とホテルの中間なのか。
かっこいいところや素敵なところは、これからも時折「行く」だろう。
だが今はしっかり、「帰る」ところをつくってもらおう。