ネット碁の席亭を13年もやっていると色々なメンバーと出会う。
みんな「もっと、はやく、上達したい」のかと思いきや、
こんな人も結構いる。
「なるべくゆっくり上達したい」
教えることを仕事にしていると、ついうっかりしてしまう視点だ。
一度上達してしまうと、下手な自分には戻れない。
上達する喜びを味わうのは、上級者になるにつれ難しくなる。
初心者がジューシーなりんごとすれば、
上級者は果汁がほとんど出ない芯だけだ。
初心者には楽しむ余地がたくさん残っている。
メンバーの数だけある「上達の風景」にあわせて
絵具やキャンバスを用意したい。