2017/11/06
囲碁を教えている87歳の方と奥様と3人で昼食を食べながら、
先日山梨の渓谷を歩いた話をした。
ご夫婦は僕の話をいつも面白そうに聞いてくださるので
つい話が弾んでしまう。
そして僕の話に関連した自分の経験談を、ユーモアをまじえ
続けるのも毎度のことだ。
その方は数十年前、奥多摩の渓谷でマス釣りをしたそうだ。
しかし、2匹のマスが追いかけあいながら優雅に泳ぐのを見ているうちに、
頭の中に自然とシューベルトの「鱒」が流れてきて
釣るのを忘れてしまったという。
そんな話を聞いてると僕にもその曲が流れてきた。
そうか。名曲はこういうシーンからふと生まれるのか。
僕の渓谷の話には、弾んでもいい続きがあった。
小さな池で養殖されているヤマメを見て、
朝食で出てきた甘露煮のサイズに似てるとか、
もっと太ったほうが美味しいだろうなとか、次々と浮かんだのだ。
もちろんこの話はそっと胸の奥にしまいこんだ。
*シューベルト「鱒」第4楽章 http://mjk.ac/3Z9XFN