2018/10/01
湯温が42℃と聞いていたが、最初思ったよりも熱く感じた。
見るからに年季のはいった幅広のブナ板が浴底にならんでいる。
少しあいた隙間から時折、ぶくぶくっと湯玉があがる。
両手をひろげ大の字になって薄暗い天井を見上げる。
こんなに高い天井の内湯は記憶にない。
ビル4階の高さに匹敵する12mの高さまで吹き抜けだ。
壁には上までヒバが貼られている。
ここ青森の蔦温泉旅館は、創業100年の建物をまだ利用している。
源泉が湧きだす泉源そのものが浴槽の「源泉沸き流し」だ。
空気にふれたことのない生まれたての「なま源泉」を楽しめる。
お湯に浸かると、肌のまわりの空気と極上の温泉成分が反応する。
それが人に「熱い」と感じさせるという。
だが慣れてくると熱さが優しさにかわる。本当はそこまで熱くない。
子供が炭酸を飲んだとき「辛い」と表現するのに似ている。
究極の鮮度をもつお湯は、温度よりも熱く感じる。
いい温泉を見分ける方法を1つ知った。
*蔦温泉旅館 http://tsutaonsen.com/